業績転換ウルトラマンIPとパチンコ復調

円谷フィールズホールディングス

2767東証プライム · 卸売業

コロナ禍の赤字から、ウルトラマンの海外ライセンスとエヴァ・ゴジラ系パチンコのヒットで利益が急回復し、株価が最高で約27倍になった。

物語を読む

起点からの最高倍率

27.3倍

2023年8月

10倍に到達
2022年11月
起点から到達まで
約2年8か月

値動き

2020年3月の134円から、2023年8月に3,340円。

1倍2倍3倍5倍10倍20倍30倍202120222023202420252026起点2倍10倍最高いま
1倍2倍5倍10倍20倍202120232025起点2倍10倍最高いま
縦軸は起点の株価を1とした倍率(配当込み・対数目盛り)。週ごとの終値。線に触れると、その週の当時の株価が出ます。

起点から今日まで、スクロールで値動きをたどる

物語を読む
起点(安値)
134円2020年3月
2倍
259円2021年1月・起点から約10か月
10倍
1,258円2022年11月・起点から約2年8か月
最高
3,340円2023年8月・27.3倍
いま
2,430円2026年10月9日・22.5倍・最高から-17%

何が起きたか

起点の2020年3月は、パチンコ・パチスロ機の販売(フィールズ)と、2010年に子会社化した円谷プロダクションのIP(ウルトラマン)を併せ持つ会社だった。2021年3月期はコロナ禍で遊技機市場が縮小し、連結売上高388億円、営業損失22億円と沈んだ。2022年3月期は売上高949億円、営業利益34億円と黒字に戻り、2023年3月期は売上高1,171億円、営業利益109.5億円(前期比217.9%増)へ拡大した。要因は、『Pゴジラ対エヴァンゲリオン』が業界最大の販売台数となったことと、中国を中心にウルトラマン関連商品が急伸し、映画『シン・ウルトラマン』などが新規ファンを広げたことである。2022年10月に持株会社へ移行して社名を円谷フィールズホールディングスへ変え、IP企業への転換が株価評価の切り替わりにつながったとみられる(10倍は2022年11月、ピークは2023年8月)。

上昇を支えた柱

ウルトラマンのIPが海外(特に中国)で稼ぐライセンス収入と、ヒット機種が生む遊技機の利益の2本立てになったこと。

柱が折れる兆しとして見るもの

遊技機の販売台数と新機種のヒット、ウルトラマンの中国向けライセンス収入の伸び、コンテンツ事業の利益比率の変化を決算で確認する。

2倍のころに見えていたサイン

2倍到達(2021年1月)のころの材料は今回確認できていない。黒字転換の兆しは2022年2月の第3四半期決算で見え、営業利益が23.7億円(前年同期は18.7億円の赤字)になり、パチンコ『新世紀エヴァンゲリオン〜未来への咆哮〜』の高稼働とウルトラマンの好調が理由とされた。

年表

  1. ウルトラマンの海外展開の障害だった約20年の訴訟が解決し、アジアでのロイヤリティ収入が拡大しやすくなった。
  2. 2021年3月期はコロナ禍で遊技機市場が縮小し、売上高388億円、営業損失22億円となった。
  3. 第3四半期決算で営業利益23.7億円と黒字転換。パチンコ『新世紀エヴァンゲリオン〜未来への咆哮〜』の高稼働が寄与した。
  4. 映画『シン・ウルトラマン』が公開(5月13日)。Netflix配信『ULTRAMAN』シーズン2は4月から配信された。
  5. 持株会社体制へ移行し、社名を円谷フィールズホールディングスへ変更(10月3日)。遊技機事業は新会社フィールズが承継した。
  6. 2023年3月期決算を発表。売上高1,171億円、営業利益109.5億円。『Pゴジラ対エヴァンゲリオン』が業界最大のヒットとなり、パチンコ7機種・パチスロ6機種で21.9万台を販売した。
  7. 第1四半期決算とあわせて通期営業利益予想を225億円へ上方修正し、中期経営計画の最終年度の数字も引き上げた。ストップ高買い気配となった(7月28日)。

業績

期売上高営業利益
2021年3月期検索結果の要約による概数388億円-22億円
2022年3月期949億円34.4億円
2023年3月期経常利益は112.2億円1,171.3億円109.5億円
2024年3月期1,419.2億円118.3億円
2026年3月期2022年3月期以降の数字は松井証券の決算推移による1,741.4億円174.6億円

ピークのあと

ピーク(2023年8月)後も業績は伸び、営業利益は2024年3月期118億円、2025年3月期153億円、2026年3月期175億円となった。2024年3月にソフィアを子会社化した。2026年7月28日には第1四半期決算とあわせて通期営業利益予想を190億円から225億円へ上方修正し、ストップ高買い気配となった。報道では8月4日に2,545円まで上昇したとされるが、DBのピークとの比較は今回確認していない。

2倍に届いた時点のデータ

時価総額(概算)
163億円
起点から2倍まで
210営業日
起点から10倍まで
659営業日
値動きの条件基準この銘柄
小型時価総額が83億円未満—
速い安値から2倍まで77営業日以内—
急騰直近20日の上昇率が51%超—
回転浮動株回転(10日売買高÷浮動株数)が0.137以上当てはまる

4つの条件は、2倍に届いた銘柄のうち10倍まで行きやすかった値動きの特徴です。詳しくはこのサイトについて。

出典

  1. gamebiz: 円谷フィールズ 23年3月期決算(2023-05-15)
  2. gamebiz: フィールズ 第3四半期決算 黒字転換(2022-02-09)
  3. gamebiz: 円谷フィールズHD ストップ高買い気配(2026-07-28)
  4. gamebiz: ウルトラマンのアジア・ロイヤリティ収入が3倍に
  5. 松井証券: 円谷フィールズHD 決算推移

型: 業績転換(赤字や低収益から、利益率が大きく改善した)。副次の型: 新製品・ヒット。 背景の確からしさ: 中(出典の質と量から判断)。調査日: 2026年10月10日。 背景は報道・決算資料などを要約したもので、原文ではありません。