思惑・資本政策低位株

日本パワーファスニング

5950東証スタンダード · 金属製品

営業赤字が続く建築用ファスナーメーカーで、大株主の交代と自社株買いの後に、需給の良さと高配当利回りを意識した買いでストップ高が続き、2024年11月に起点の約10倍になった。

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起点からの最高倍率

10.2倍

2024年11月

10倍に到達
2024年11月
起点から到達まで
約4年7か月

値動き

2020年4月の76円から、2024年11月に661円。

1倍2倍3倍5倍10倍202120222023202420252026起点2倍10倍・最高いま
1倍2倍3倍5倍10倍202120232025起点2倍10倍・最高いま
縦軸は起点の株価を1とした倍率(配当込み・対数目盛り)。週ごとの終値。線に触れると、その週の当時の株価が出ます。

起点から今日まで、スクロールで値動きをたどる

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起点(安値)
76円2020年4月
2倍
188円2020年9月・起点から約5か月
10倍
661円2024年11月・起点から約4年7か月
最高
661円2024年11月・10.2倍
いま
144円2026年10月9日・2.3倍・最高から-78%

何が起きたか

起点の2020年4月ごろは、プレハブ住宅や一般建築、土木向けのファスナー(締結材)と工具を作る会社で、売上は年53億円前後と伸びず、2020年12月期は営業損失1億円、純損失3億円だった。売上は2023年12月期に51億円、2024年12月期に50億円と横ばいか微減で、営業損益は赤字が続いた。一方で2021年12月期は中国子会社の持分譲渡などで純利益が21億円に膨らみ、資産に余裕のある低位株だった。2024年5月に積水ハウスが保有する全株(3,877,200株)が自動車部品メーカーのマルエヌへ譲渡された。11月には自社株買いを実施し、同月25〜29日の週には好需給と高配当利回りを意識した買いでストップ高が続いた。業績の裏付けではなく、需給と株主還元への期待が主因とみられる。

上昇を支えた柱

大株主の交代、自社株買い、高配当利回りという需給面の材料が重なり、流通株式が少ない銘柄に買いが集中したこと。

柱が折れる兆しとして見るもの

営業損益が黒字化せず配当や自社株買いの原資が細っていないか、筆頭株主(マルエヌ約28%)の持株比率の動き、東証の上場維持基準(流通株式時価総額)の未達への対応を見る。

年表

  1. 中国の蘇州の2子会社の持分を全部譲渡し、連結子会社でなくなった。2021年12月期の純利益は21億円に膨らんだ。
  2. 積水ハウスが保有する日本パワーファスニング株3,877,200株をマルエヌ株式会社へ全部譲渡すると発表(5月1日)。
  3. 香港子会社の持分を全部譲渡。11月8日から自社株買いを開始し、11月27日に取得を終えた(取得額約8億円)。
  4. 11月25〜29日の週、好需給と高配当利回りを意識した買いが続きストップ高。11月29日にピーク。
  5. 12月2日に上場来高値760円を付けた。
  6. 2025年12月期は売上50.6億円、営業利益0.1億円、純損失0.3億円。

業績

期売上高営業利益
2020年12月期出典サイトの丸め値。純損失3億円53億円-1億円
2022年12月期出典サイトの数値(億円に丸め)54億円0.9億円
2023年12月期売上は前期比4.6%減。純損失1.1億円51.1億円-1.3億円
2024年12月期営業損失は続くが、純利益は5.1億円(子会社持分の譲渡益などとみられる)50.4億円-0.9億円
2025年12月期営業利益は約10百万円。純損失0.3億円50.6億円0.1億円

ピークのあと

ピーク(2024年11月29日)の直後、12月2日に上場来高値760円を付けたとされる。その後の業績は2025年12月期に売上50.6億円、営業利益0.1億円、純損失0.3億円と、利益の裏付けは乏しいままだった。2026年12月期第2四半期は営業損失で、通期は売上53億円、営業利益1億円の回復を見込む。株価の推移は確認できていない。

2倍に届いた時点のデータ

時価総額(概算)
26億円
起点から2倍まで
109営業日
起点から10倍まで
1140営業日
値動きの条件基準この銘柄
小型時価総額が83億円未満当てはまる
速い安値から2倍まで77営業日以内—
急騰直近20日の上昇率が51%超当てはまる
回転浮動株回転(10日売買高÷浮動株数)が0.137以上当てはまる

4つの条件は、2倍に届いた銘柄のうち10倍まで行きやすかった値動きの特徴です。詳しくはこのサイトについて。

出典