思惑・資本政策創薬・バイオ
レナサイエンス
売上がほとんどない創薬ベンチャーが、2025年に脱毛症治療薬の第1相試験の好結果や老化・長寿領域の話題で人気化し、安値302円から約5カ月で約10倍になった。
物語を読む起点からの最高倍率
11.0倍
2025年7月
- 10倍に到達
- 2025年7月
- 起点から到達まで
- 約2年8か月
値動き
2022年10月の286円から、2025年7月に3,140円。
起点から今日まで、スクロールで値動きをたどる
物語を読む- 起点(安値)
- 286円2022年10月
- 2倍
- 577円2023年6月・起点から約7か月
- 10倍
- 2,933円2025年7月・起点から約2年8か月
- 最高
- 3,140円2025年7月・11.0倍
- いま
- 1,033円2026年10月9日・3.6倍・最高から-67%
何が起きたか
レナサイエンスは東証グロースの創薬ベンチャーで、PAI-1阻害薬RS5614をがん(悪性黒色腫・非小細胞肺がんなど)や老化関連疾患向けに開発している。売上は年1〜2億円規模で、赤字が続く。2025年1月9日に、ライセンス先の米Eirion社が進める脱毛症外用薬ET-02(有効成分はレナのRS5441)の第1相試験で良好な結果が出たと発表し、同月には米大学との取り組みを材料にストップ高も付けた。その後も、2月に悪性黒色腫の第3相試験の開始、3月に糖尿病のインスリン投与量を予測するAIの臨床性能試験での成果、5月に長寿医療の国際コンペXPRIZE Healthspanのセミファイナリスト入り、7月に非小細胞肺がんの第2相試験の投与開始と、材料が続いた。業績は改善しておらず、期待先行の上昇とみられ、2025年7月31日に年初来高値3,310円(調整後の数字は別途)を付けた。
上昇を支えた柱
老化細胞を除去するというPAI-1阻害薬の長寿・がん領域の開発期待と、脱毛症薬の第1相試験の好結果が、個人投資家の関心を集め続けたこと。
柱が折れる兆しとして見るもの
臨床試験の失敗や承認の遅れ、ライセンス先(Eirion社)の第2相試験の開始時期、開発資金の増資の有無を、適時開示と決算で確認する。
2倍のころに見えていたサイン
2023年6月の2倍到達のころの材料は確認できなかった。10倍の動きは2025年1月の脱毛症薬の第1相試験の結果発表とその後の材料の連続が起点だった。
年表
- 1月9日、Eirion社が進める脱毛症外用薬ET-02(有効成分RS5441)の第1相試験で良好な結果が出たと発表。同月、米大学との取り組みを材料にストップ高も付けた。
- 悪性黒色腫を対象にRS5614の第3相試験を開始した。
- 糖尿病患者のインスリン投与量を予測するAIの臨床性能試験で、目標の正解率を上回る結果(POC)を取得した。
- 5月13日、長寿医療の国際コンペXPRIZE HealthspanのTOP40(セミファイナリスト)入りと賞金獲得を発表した。
- 7月17日、局所進行非小細胞肺がんの第2相試験で患者への投与を開始と発表。7月31日に年初来高値3,310円を付けた。
- 8月18日、XPRIZE Healthspanのセミファイナル臨床試験(特定臨床研究)の開始を発表した。
- 10月6日の引け後、サウジアラビアの医療研究機関KAIMRCと基本合意書を締結と発表し、翌日ストップ高買い気配になった。
- 11月28日、科学誌NatureにRS5614のがん・抗加齢領域に関する記事が掲載された。
業績
| 期 | 売上高 | 営業利益 |
|---|---|---|
| 2024年3月期売上は直近の最高水準。営業損益は未確認 | 1.9億円 | — |
| 2025年3月期純利益は1.1億円の黒字(一時的な収益とみられるが、内訳は未確認)。売上は2026年3月期の0.68億円(前期比48.5%減)からの逆算 | 1.3億円 | — |
| 2026年3月期純損失は約3.0億円。2027年3月期の会社予想は売上0.43億円、純損失5.5億円 | 0.7億円 | — |
ピークのあと
ピーク(2025年7月30日、年初来高値は7月31日の3,310円)の後、8月18日にXPRIZEのセミファイナル臨床試験の開始、10月7日にはサウジアラビアの医療研究機関KAIMRCと基本合意書を結んでストップ高買い気配、11月28日に科学誌Natureで同薬の記事が掲載されるなど材料は続いたが、株価は反落し、2026年8月時点で1,500円付近と伝えられる。2026年3月期は売上0.68億円、純損失3.0億円と赤字で、2027年3月期は純損失5.5億円を見込む。
2倍に届いた時点のデータ
- 時価総額(概算)
- 77億円
- 起点から2倍まで
- 164営業日
- 起点から10倍まで
- 665営業日
| 値動きの条件 | 基準 | この銘柄 |
|---|---|---|
| 小型 | 時価総額が83億円未満 | 当てはまる |
| 速い | 安値から2倍まで77営業日以内 | — |
| 急騰 | 直近20日の上昇率が51%超 | — |
| 回転 | 浮動株回転(10日売買高÷浮動株数)が0.137以上 | 当てはまる |
4つの条件は、2倍に届いた銘柄のうち10倍まで行きやすかった値動きの特徴です。詳しくはこのサイトについて。
出典
- 株探: 今週の話題株ダイジェスト(1月20日〜24日) レナがストップ高
- 株探: レナサイエンス ストップ高買い気配、サウジの医療研究機関と基本合意(2025-10-07)
- kabutore: 大化け銘柄 レナサイエンス(2025年に10.4倍)
- レナサイエンス IR: ET-02(RS5441)第1相臨床試験結果(2025-01-09)
- IRBANK: レナサイエンス 決算
- アセットアライブ: 4889 レナサイエンス
型: 思惑・資本政策(業績より、材料・資本政策・需給で株価が動いた)。副次の型: 新製品・ヒット。 背景の確からしさ: 低(出典の質と量から判断)。調査日: 2026年10月9日。 背景は報道・決算資料などを要約したもので、原文ではありません。