思惑・資本政策レアアース・南鳥島
東洋エンジニアリング
南鳥島沖のレアアース泥の採掘計画に関わる「関連銘柄」として買われ、本業はブラジル案件の損失で赤字に転落したまま、2025年4月の安値から約9カ月で株価が約13倍になった。
物語を読む起点からの最高倍率
13.6倍
2026年1月
- 10倍に到達
- 2026年1月
- 起点から到達まで
- 約9か月
値動き
2025年4月の541円から、2026年1月に7,370円。
起点から今日まで、スクロールで値動きをたどる
物語を読む- 起点(安値)
- 541円2025年4月
- 2倍
- 1,119円2025年7月・起点から約3か月
- 10倍
- 6,370円2026年1月・起点から約9か月
- 最高
- 7,370円2026年1月・13.6倍
- いま
- 2,412円2026年10月9日・4.5倍・最高から-67%
何が起きたか
起点の2025年4月は、売上2,000億円台のプラント建設会社で、営業利益は2025年3月期でも26億円と薄かった。2025年10月には、南鳥島沖の海底レアアース泥を回収する技術開発に同社が携わっていることが材料視され、10月20日に前日比16.7%高の2,050円となった。12月に海洋研究開発機構が2026年1〜2月の機器動作試験(水深約6,000メートル)を発表すると、個人の短期資金が集まり、1月23日にも14.8%高(5,480円)と東証プライムの値上がり率1位になった。この間、業績の裏付けはなく、ブラジルのガス火力発電案件の損失で2026年3月期は営業赤字に転じた。
上昇を支えた柱
南鳥島沖のレアアース泥の揚泥(泥を船上に引き上げる工程)の技術開発に関わる銘柄という連想買い。業績の裏付けではない。
柱が折れる兆しとして見るもの
レアアース泥の試験結果と採算・産業化の見通し(2027年の本格試験)に関する報道、ブラジル案件の追加損失、政府関連の政策テーマが後退した場合の個人資金の流出を見る。
年表
- 4月7日に起点の安値。
- 7月17日に起点から2倍に到達。
- 10月20日、特段の個別材料なしに前日比16.68%高の2,050円。南鳥島沖のレアアース採掘への期待と「高市銘柄」としての物色とみられる。
- 12月23日、海洋研究開発機構が南鳥島周辺で2026年1〜2月に機器動作試験、2027年に本格採掘試験を行うと報じられた。
- 1月14日に起点から10倍、15日にピーク(13.6倍)。1月23日にも14.76%高の5,480円で東証プライムの値上がり率1位。
- 2月12日に2026年3月期の通期予想を下方修正(経常損益65億円の黒字予想から130億円の赤字予想へ)し、株価はストップ安。
- 5月13日に2026年3月期決算を発表。ブラジル案件の影響で大幅赤字、2027年3月期は営業黒字化を見込む。
業績
| 期 | 売上高 | 営業利益 |
|---|---|---|
| 2023年3月期EDINET DB表記(FY2023) | 1,929億円 | 48億円 |
| 2024年3月期EDINET DB表記 | 2,608億円 | 67億円 |
| 2025年3月期EDINET DB表記 | 2,781億円 | 26億円 |
| 2026年3月期ブラジルのガス火力発電案件の採算悪化で赤字。当初予想は営業利益30億円。2027年3月期予想は売上1,900億円・営業利益30億円 | 1,829億円 | -190億円 |
ピークのあと
ピーク(2026年1月15日)の約4週間後の2026年2月12日に、ブラジルのガス火力発電案件の採算悪化で通期予想を下方修正し、株価はストップ安となった。修正後の2026年3月期は売上1,850億円、営業利益△200億円、当期利益△150億円の予想で、実績は営業利益△190億円だった。2027年3月期は営業利益30億円の黒字転換と、期末配当25円の復配を会社は見込む。2026年2月には政府主導の試験で水深6,000メートルからの揚泥に成功したと報じられた。
2倍に届いた時点のデータ
- 時価総額(概算)
- 618億円
- 起点から2倍まで
- 70営業日
- 起点から10倍まで
- 188営業日
| 値動きの条件 | 基準 | この銘柄 |
|---|---|---|
| 小型 | 時価総額が83億円未満 | — |
| 速い | 安値から2倍まで77営業日以内 | 当てはまる |
| 急騰 | 直近20日の上昇率が51%超 | 当てはまる |
| 回転 | 浮動株回転(10日売買高÷浮動株数)が0.137以上 | 当てはまる |
4つの条件は、2倍に届いた銘柄のうち10倍まで行きやすかった値動きの特徴です。詳しくはこのサイトについて。
出典
- ゲンダイ系: 東洋エンジニアリング 2025年10月20日の急騰
- 秋田魁新報: レアアース泥、27年試掘へ 南鳥島沖
- 銘柄スカウター(マネックス): 6330 2026-02-12 業績修正
- JPX: 東洋エンジニアリング 2026年3月期 決算短信(2026-05-13)
- EDINET DB: 東洋エンジニアリング FY2026 決算
型: 思惑・資本政策(業績より、材料・資本政策・需給で株価が動いた)。副次の型: 構造変化テーマ。 背景の確からしさ: 中(出典の質と量から判断)。調査日: 2026年10月9日。 背景は報道・決算資料などを要約したもので、原文ではありません。