業績転換車載半導体
ルネサスエレクトロニクス
車載向けマイコンを軸にIDT・Dialogなどの買収で規模を広げ、半導体不足と円安も追い風に営業利益が2020年12月期の651億円から2022年12月期の約4,242億円へ増え、株価が約10倍になった。
物語を読む起点からの最高倍率
15.2倍
2026年7月
- 10倍に到達
- 2024年7月
- 起点から到達まで
- 約4年3か月
値動き
2020年3月の330円から、2026年7月に4,820円。10倍の判定に使う起点から5年以内の最高は10.4倍で、その後も上がりました。
起点から今日まで、スクロールで値動きをたどる
物語を読む- 起点(安値)
- 330円2020年3月
- 2倍
- 663円2020年6月・起点から約2か月
- 10倍
- 3,282円2024年7月・起点から約4年3か月
- 最高
- 4,820円2026年7月・15.2倍
- いま
- 3,628円2026年10月9日・11.4倍・最高から-25%
何が起きたか
起点の2020年3月は、新型コロナによる相場急落の局面で、車載・産業向けマイコンを主力とする国内最大手の半導体メーカーだった。2020年12月期は売上7,157億円・営業利益651億円で、利益率は9.1%にとどまっていた。2019年に米IDT、2021年8月に英Dialog Semiconductor(約6,240億円)を買収して製品の幅を広げ、半導体不足による需要の強さも重なって、2021年12月期は営業利益1,738億円、2022年12月期は約4,242億円(利益率28.3%)へ急増した。2023年12月期は当期利益が過去最高の3,370億円となり、約19年ぶりの復配を決めた。2024年1〜6月期も円安の効果で非GAAP営業利益率が33.2%に達したが、自動車の在庫調整で業績の山は2022〜2023年にあり、株価のピークは2024年7月だった。
上昇を支えた柱
車載・産業向けマイコンの強い需要と、買収による製品拡大に、円安が重なって営業利益率が9%台から約28%まで上がったこと。
柱が折れる兆しとして見るもの
自動車・産業向けの在庫調整で受注が減速しないか、円安の巻き戻しで利益が目減りしないか、買収ののれんや投資の減損が出ないかを、四半期決算の売上収益、非GAAP営業利益率、次四半期ガイダンスで確認する。
年表
- 新型コロナによる相場急落で起点の安値を付けた(3月19日)。2020年12月期は売上7,157億円・営業利益651億円。
- 株価が起点の2倍に到達した(6月8日)。相場全体の急回復局面と重なる。
- 英Dialog Semiconductorの買収で合意(2月8日、1株67.50ユーロ、約6,157億円)。8月31日に完了した。
- 2022年12月期の営業利益が約4,242億円(利益率28.3%)と急増した。
- 米Altium(PCB設計ソフト)を約91億豪ドル(約8,879億円)で買収すると発表(2月15日)。8月1日に完了。
- 株価が起点の10倍に到達した(7月4日)。2023年12月期の当期利益3,370億円(過去最高)と約19年ぶりの復配が背景にあった。
- 7月11日に起点の約10.4倍でピーク。18日には半導体株の下落で3,012円まで下げた。
- 2025年12月期は当期純損失518億円。Wolfspeed関連の減損2,376億円が響いた。
業績
| 期 | 売上高 | 営業利益 |
|---|---|---|
| 2020年12月期IFRS。営業利益率9.1% | 7,157億円 | 651億円 |
| 2021年12月期IFRS。Dialogを2021年8月から連結 | 9,939億円 | 1,738億円 |
| 2022年12月期IFRS。売上は約1.50兆円の丸め値。営業利益率28.3% | 1.5兆円 | 4,242億円 |
| 2023年12月期IFRS。売上は約1.47兆円の丸め値。当期利益は過去最高の3,370億円 | 1.47兆円 | 3,908億円 |
| 2024年12月期IFRS。売上は約1.35兆円の丸め値。営業利益は前期比42.9%減 | 1.35兆円 | 2,230億円 |
ピークのあと
ピーク(2024年7月11日)の後、7月18日に半導体株が全面安となり株価は3,012円(前日比6.2%安)まで下げた。2024年12月期は売上約1.35兆円・営業利益2,230億円と減益(前期比42.9%減)になり、2025年はWolfspeed再建支援に関連して預託金などで2,376億円の減損損失を計上し、2025年12月期は当期純損失518億円と6年ぶりの通期赤字になった。2024年8月1日にはAltium(約8,879億円)の買収を完了した。
2倍に届いた時点のデータ
- 時価総額(概算)
- 1.11兆円
- 起点から2倍まで
- 52営業日
- 起点から10倍まで
- 1050営業日
| 値動きの条件 | 基準 | この銘柄 |
|---|---|---|
| 小型 | 時価総額が83億円未満 | — |
| 速い | 安値から2倍まで77営業日以内 | 当てはまる |
| 急騰 | 直近20日の上昇率が51%超 | — |
| 回転 | 浮動株回転(10日売買高÷浮動株数)が0.137以上 | — |
4つの条件は、2倍に届いた銘柄のうち10倍まで行きやすかった値動きの特徴です。詳しくはこのサイトについて。
出典
- EDINET DB: ルネサスエレクトロニクス 業績(FY2020〜FY2025)
- EE Times Japan: ルネサス、Dialog買収完了(2021-08-31)
- EE Times Japan: ルネサス、Altium買収を発表(2024-02-15)
- EE Times Japan: ルネサス 2024年1〜6月期決算(2024-08-01)
- EE Times Japan: ルネサス、Wolfspeed再建支援で2025年上期は赤字(2025-07-28)
- EE Times Japan: ルネサス 2025年12月期決算(2026-02-06)
型: 業績転換(赤字や低収益から、利益率が大きく改善した)。副次の型: M&A・ロールアップ、構造変化テーマ。 背景の確からしさ: 中(出典の質と量から判断)。調査日: 2026年10月9日。 背景は報道・決算資料などを要約したもので、原文ではありません。