構造変化テーマ防衛

三菱重工業

7011東証プライム · 機械

防衛費の増額と原子力・エネルギー分野の需要を受け皿に、事業利益が2021年3月期の541億円から2024年3月期の2,825億円へ増え、株価が2020年10月の安値から約22倍になった。

物語を読む

起点からの最高倍率

25.6倍

2026年2月

10倍に到達
2024年7月
起点から到達まで
約3年8か月

値動き

2020年10月の2,192円から、2026年2月に5,031円(途中で株式分割あり)。10倍の判定に使う起点から5年以内の最高は22.4倍で、その後も上がりました。

1倍2倍3倍5倍10倍20倍202120222023202420252026分割起点2倍10倍最高いま
1倍2倍5倍10倍20倍202120232025分割起点2倍10倍最高いま
縦軸は起点の株価を1とした倍率(配当込み・対数目盛り)。週ごとの終値。線に触れると、その週の当時の株価が出ます。

起点から今日まで、スクロールで値動きをたどる

物語を読む
起点(安値)
2,192円2020年10月
2倍
4,210円2022年4月・起点から約1年5か月
10倍
2,021円2024年7月・起点から約3年8か月・分割後の値
最高
5,031円2026年2月・25.6倍・分割後の値
いま
3,673円2026年10月9日・18.8倍・最高から-27%・分割後の値

何が起きたか

起点の2020年10月は、新型コロナで民間航空機向けが落ち込み、国産ジェット(MRJ)の開発も止まった重工大手だった。2021年3月期は売上収益3兆6,999億円に対し事業利益が541億円にとどまった。その後、事業利益は2022年3月期に1,602億円、2023年3月期に1,933億円、2024年3月期に2,825億円(前期比46.1%増)と増えた。背景には、防衛費の増額で防衛・宇宙セグメントの売上が伸びたこと、原子力や脱炭素関連の需要を取り込んだことがある。会社は防衛事業を2027年度に約1兆円規模にする目標を示している。2022年2月のロシアのウクライナ侵攻以降、日本の防衛費増額が議論されたことが株価の評価を変えたとみられる。2024年4〜6月期は純利益が過去最高の622億円となり、証券会社の格上げも出た。

上昇を支えた柱

防衛費の増額に伴う防衛・宇宙事業の拡大と、原子力・エネルギー分野の需要取り込みで、事業利益が3年で5倍以上になったこと。

柱が折れる兆しとして見るもの

防衛予算の伸びが鈍らないか、防衛・原子力の大型案件で採算が悪化しないか、民間航空機やエネルギー事業の受注が落ちないかを、四半期決算の受注高と事業利益、防衛セグメントの売上で確認する。

2倍のころに見えていたサイン

2022年4月の2倍到達のころ、2022年3月期は事業利益が1,602億円と前期の約3倍に回復していた。同年2月のロシアのウクライナ侵攻で防衛費増額の議論が始まったことも重なったとみられるが、2倍到達日と直接結び付く単独の材料までは確認できなかった。

年表

  1. 起点の安値を付けた(10月20日)。2021年3月期は売上収益3兆6,999億円・事業利益541億円。
  2. 株価が起点の2倍に到達した(4月13日)。2022年3月期の事業利益は1,602億円。
  3. 2023年3月期決算。事業利益1,933億円。
  4. 2024年3月期決算。売上収益4兆6,571億円(前期比10.8%増)、事業利益2,825億円(同46.1%増)。
  5. 株価が起点の10倍に到達した(7月4日)。4〜6月期の純利益は過去最高の622億円(前年同期比17%増)。
  6. 防衛関連企業の売上ランキング上位100社入りが報じられ、株価が4.75%上昇した。
  7. 10月20日に起点の約22.4倍でピークを付けた。

業績

期売上高営業利益
2021年3月期IFRS。営業利益ではなく事業利益3.7兆円541億円
2022年3月期IFRS。事業利益3.86兆円1,602億円
2023年3月期IFRS。事業利益4.2兆円1,933億円
2024年3月期IFRS。事業利益(前期比46.1%増)4.66兆円2,825億円

ピークのあと

ピークは2025年10月20日で、本調査では2026年10月までの株価の推移と業績は確認できなかった。ピーク前の2024年11月には、証券会社の目標株価引き上げで株価が4%上昇した例が報じられている。

2倍に届いた時点のデータ

時価総額(概算)
1.36兆円
起点から2倍まで
362営業日
起点から10倍まで
908営業日
値動きの条件基準この銘柄
小型時価総額が83億円未満—
速い安値から2倍まで77営業日以内—
急騰直近20日の上昇率が51%超—
回転浮動株回転(10日売買高÷浮動株数)が0.137以上—

4つの条件は、2倍に届いた銘柄のうち10倍まで行きやすかった値動きの特徴です。詳しくはこのサイトについて。

出典

  1. MONOist: 三菱重工の2023年3月期決算
  2. MONOist: 三菱重工はコロナ乗り越え増収増益(2022-05)
  3. 三菱重工業 個人投資家向け説明資料(2022-03)
  4. PayPay証券: 三菱重工業 株価が動いた理由(2024-12-04)
  5. PayPay証券: 三菱重工業 株価が動いた理由(2024-08)

型: 構造変化テーマ(需要の構造が変わり、それを受けた会社の利益が大きく伸びた)。副次の型: 業績転換。 背景の確からしさ: 中(出典の質と量から判断)。調査日: 2026年10月9日。 背景は報道・決算資料などを要約したもので、原文ではありません。