構造変化テーマ防衛

IHI

7013東証プライム · 機械

防衛費の増額と民間航空エンジンのスペアパーツ需要を受けて営業利益が2021年3月期の280億円から2025年3月期の1,435億円へ増え、株価は2020年3月の安値から約5年で10倍を超えた。

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起点からの最高倍率

31.4倍

2026年2月

10倍に到達
2025年3月
起点から到達まで
約4年11か月

値動き

2020年3月の1,093円から、2026年2月に4,384円(途中で株式分割あり)。10倍の判定に使う起点から5年以内の最高は12.0倍で、その後も上がりました。

1倍2倍3倍5倍10倍20倍30倍202120222023202420252026分割起点2倍10倍最高いま
1倍2倍5倍10倍20倍202120232025分割起点2倍10倍最高いま
縦軸は起点の株価を1とした倍率(配当込み・対数目盛り)。週ごとの終値。線に触れると、その週の当時の株価が出ます。

起点から今日まで、スクロールで値動きをたどる

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起点(安値)
1,093円2020年3月
2倍
2,220円2021年3月・起点から約11か月
10倍
10,505円2025年3月・起点から約4年11か月
最高
4,384円2026年2月・31.4倍・分割後の値
いま
2,626円2026年10月9日・18.9倍・最高から-40%・分割後の値

何が起きたか

起点の2020年3月はコロナ禍の直前で、航空エンジン・ボイラ・産業機械などを持つ重工業で、2021年3月期の営業利益は280億円まで落ちた。その後、2022年12月の安保3文書で防衛費の大幅増額が決まり、航空エンジンなどの防衛関連が評価されるようになった。2024年3月期は民間機エンジン(PW1100G)の不具合対応の費用で営業赤字701億円となったが、費用を計上し終えた2025年3月期は、航空エンジンのスペアパーツ販売の増加と円安で営業利益1,435億円と過去最高になった。2025年3月4日には米国のウクライナ軍事支援の一時停止を受けて防衛関連株が買われ、株価は1990年以来35年ぶりの高値となり、起点の約10倍(終値10,505円)に達した。

上昇を支えた柱

防衛費増額への期待と、民間航空エンジンのスペアパーツ販売の増加が重なり、赤字から過去最高益へ利益が回復したこと。

柱が折れる兆しとして見るもの

防衛予算の増額ペースや各国の軍事支援をめぐる政策の変化、航空エンジンの不具合・品質問題の再発、民間航空の稼働や円相場の変化を、四半期決算の航空宇宙事業の利益と受注で確認する。

2倍のころに見えていたサイン

2021年3月の2倍到達のころの具体的な材料は確認できなかった。同時期の2021年3月期の営業利益は280億円と低く、株価は業績の回復を先取りする形だったとみられる。

年表

  1. 2021年3月期の営業利益は280億円と、起点前後で最も低い水準になった。
  2. 安保3文書を閣議決定し、防衛費をGDP比2%へ増やす方針が示された。防衛関連株が買われた。
  3. PW1100Gエンジンの不具合対応の費用を計上した2024年3月期は、営業損益が701億円の赤字になった。
  4. 3月4日、米国のウクライナ軍事支援の一時停止を受けて防衛関連株が上昇し、IHIは前日比11.7%高の10,505円。1990年以来35年ぶりの高値となった。
  5. 2025年3月期の決算で、売上収益1兆6,268億円、営業利益1,435億円と過去最高益。
  6. 6月3日、野村證券が投資判断を買いに引き上げ、株価は年初来高値15,620円を更新した。
  7. 2026年3月期の予想を営業利益1,600億円などへ上方修正し、年間配当を120円とした。
  8. 2026年3月期の決算で、売上収益1兆6,434億円、営業利益1,655億円。

業績

期売上高営業利益
2021年3月期コロナ禍で前期(営業利益609億円)から減少1.11兆円280億円
2023年3月期1.35兆円820億円
2024年3月期PW1100G不具合対応の費用で赤字1.32兆円-701億円
2025年3月期過去最高。IFRS1.63兆円1,435億円
2026年3月期前期比15.3%増1.64兆円1,655億円

ピークのあと

DB上のピークは2025年3月17日だが、株価はその後も上がった。2025年6月3日には野村證券の格上げ(目標株価9,500円から16,500円)で年初来高値15,620円を付けた。2025年11月には2026年3月期の予想を営業利益1,600億円へ上方修正した。2026年3月期の実績は売上収益1兆6,434億円、営業利益1,655億円(前期比15.3%増)で、2026年1月5日にも防衛関連株として8%超上昇したと伝えられる。

2倍に届いた時点のデータ

時価総額(概算)
3,259億円
起点から2倍まで
238営業日
起点から10倍まで
1210営業日
値動きの条件基準この銘柄
小型時価総額が83億円未満—
速い安値から2倍まで77営業日以内—
急騰直近20日の上昇率が51%超—
回転浮動株回転(10日売買高÷浮動株数)が0.137以上当てはまる

4つの条件は、2倍に届いた銘柄のうち10倍まで行きやすかった値動きの特徴です。詳しくはこのサイトについて。

出典

  1. PayPay証券: IHI +11.66% 米のウクライナ支援停止で35年ぶり高値(2025-03-04)
  2. PayPay証券: IHI +6.07% 目標株価引き上げで年初来高値(2025-06-03)
  3. IRBANK: IHI 業績
  4. FilingReader: IHI 2026年3月期の予想を上方修正(2025-11-06)
  5. EDINET DB: IHI FY2025 決算
  6. 投資ブログ(東彩ブログ): IHI 株価が上がる理由

型: 構造変化テーマ(需要の構造が変わり、それを受けた会社の利益が大きく伸びた)。副次の型: 業績転換。 背景の確からしさ: 中(出典の質と量から判断)。調査日: 2026年10月9日。 背景は報道・決算資料などを要約したもので、原文ではありません。