業績転換アニメ版権

IGポート

3791東証スタンダード · 情報・通信業

アニメ制作は赤字でも、電子書籍と版権(二次利用の収益分配)が好調で営業利益が伸び、海外配信向けのアニメ需要も追い風となって、2022年3月から2024年12月に株価が約11倍になった。

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起点からの最高倍率

11.3倍

2024年12月

10倍に到達
2024年11月
起点から到達まで
約2年8か月

値動き

2022年3月の996円から、2024年12月に2,720円(途中で株式分割あり)。

1倍2倍3倍5倍10倍2023202420252026分割起点2倍10倍最高いま
1倍2倍3倍5倍10倍20232025分割起点2倍10倍最高いま
縦軸は起点の株価を1とした倍率(配当込み・対数目盛り)。週ごとの終値。線に触れると、その週の当時の株価が出ます。

起点から今日まで、スクロールで値動きをたどる

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起点(安値)
996円2022年3月
2倍
2,004円2022年12月・起点から約9か月
10倍
2,479円2024年11月・起点から約2年8か月・分割後の値
最高
2,720円2024年12月・11.3倍・分割後の値
いま
1,117円2026年10月9日・4.7倍・最高から-58%・分割後の値

何が起きたか

起点の2022年3月ごろは、プロダクション・アイジーなどのアニメスタジオと出版のマッグガーデンを傘下に持つ会社で、2022年5月期は売上119億円、営業利益5.7億円にとどまっていた。アニメ制作は長期化や外注費増で赤字になりやすい一方、電子書籍と版権は利益率が高く、2023年5月期は減収でも営業利益が9.9億円へ増えた。その後、SPY×FAMILYなど人気作品の制作に加え、君に届けやハイキュー!!、進撃の巨人などの二次利用収益が伸び、2025年5月期は売上146億円、営業利益14.3億円と過去最高になった。海外の動画配信サービスを中心にアニメ人気が高まっていたことも評価され、2023年の年間上昇率は113%で東証の1位とされた。

上昇を支えた柱

高利益率の版権事業(アニメの二次利用収益)と電子書籍が、赤字のアニメ制作を上回って営業利益を押し上げたこと。

柱が折れる兆しとして見るもの

版権事業の営業利益が一括計上に左右されて続かないこと、映像制作事業の受注損失(赤字)の拡大、グッズ部門の販売計画未達を、四半期のセグメント別損益で確認する。

2倍のころに見えていたサイン

2倍到達のころ(2022年12月)は、2023年5月期の営業利益予想を4.25億円から7.95億円へ大幅に引き上げた時期にあたる。電子書籍と版権の売上が想定を上回ったためで、売上は減収だった。2023年1月には株価が約1年前の1.6倍になっていた。

年表

  1. 2023年5月期の営業利益予想を4.25億円から7.95億円へ上方修正(電子書籍と版権が想定を上回る)。
  2. 2023年の株価上昇率が113%で1位となった(年初2,190円から年末4,680円。分割前の株価)。
  3. 1株を4株とする株式分割を実施(6月1日)。
  4. 2025年5月期の営業利益42%増の見通しを発表してストップ高。7月23日には2024年5月期の営業利益12.3億円を発表し年初来高値。
  5. 2025年5月期第1四半期は営業利益34%増の4.4億円(君に届け 3RD SEASONのライセンス収入を一括計上)。
  6. 2025年5月期第2四半期は売上47%増、営業利益38%増。版権事業の営業利益は約2.5倍。1月24日にプロダクション・アイジーがシグナル・エムディを吸収合併すると発表し、1月27日にはいちよし経済研究所が目標株価4,000円でカバレッジを開始。
  7. 2025年5月期は売上146億円、営業利益14.3億円と過去最高だが、映像制作事業の赤字拡大で利益は予想を下回った。
  8. 2026年5月期の営業利益が46%減となり、2027年5月期も24%減益を見込むと発表。7月16日に株価が急落して年初来安値。

業績

期売上高営業利益
2022年5月期起点のころ118.7億円5.7億円
2023年5月期減収でも電子書籍と版権で大幅増益111.6億円9.9億円
2024年5月期営業利益は過去最高を更新118.4億円12.3億円
2025年5月期映像制作事業は営業損失11億円146億円14.3億円
2026年5月期前期比46%減益140.6億円7.7億円

ピークのあと

ピーク(2024年12月23日)の後、2025年5月期は増収増益だったが映像制作事業の損失拡大で利益は予想を下回った。2026年5月期は営業利益が前期比46%減の7.7億円となり、予想の10.3億円も下回った(グッズの未達とアニメ制作の受注損失引当金が主因。出版と版権は好調)。2027年5月期も24%減の5.8億円を見込み、2026年7月16日の決算発表後に株価は急落して年初来安値を更新した。

2倍に届いた時点のデータ

時価総額(概算)
100億円
起点から2倍まで
198営業日
起点から10倍まで
664営業日
値動きの条件基準この銘柄
小型時価総額が83億円未満—
速い安値から2倍まで77営業日以内—
急騰直近20日の上昇率が51%超—
回転浮動株回転(10日売買高÷浮動株数)が0.137以上当てはまる

4つの条件は、2倍に届いた銘柄のうち10倍まで行きやすかった値動きの特徴です。詳しくはこのサイトについて。

出典