構造変化テーマAIデータセンター
第一工業製薬
界面活性剤などを手がける老舗化学メーカーが、AIサーバー向けの低誘電樹脂材料と電池負極用バインダーで利益を伸ばし、2023年8月の安値から約3年で株価が10倍超になった。
物語を読む起点からの最高倍率
11.4倍
2026年10月
- 10倍に到達
- 2026年8月
- 起点から到達まで
- 約2年11か月
値動き
2023年8月の1,597円から、2026年10月に16,730円。
起点から今日まで、スクロールで値動きをたどる
物語を読む- 起点(安値)
- 1,597円2023年8月
- 2倍
- 3,165円2024年2月・起点から約5か月
- 10倍
- 14,950円2026年8月・起点から約2年11か月
- 最高
- 16,730円2026年10月・11.4倍
- いま
- 16,570円2026年10月9日・11.3倍・最高から-1%
何が起きたか
起点の2023年8月ごろは、界面活性剤・ウレタン材料・電子材料を扱う売上600億円台の化学メーカーで、2023年3月期の営業利益は約12億円と低迷していた。2024年3月期は営業利益が約21億円に戻り、純損益も赤字から黒字へ転じたが、会社予想の40億円には届かなかった。その後、サーバー基板向けの低誘電樹脂材料(電子・情報)と、リチウムイオン電池の負極用水系バインダー(環境・エネルギー)が伸びた。2026年3月期の営業利益は約101億円と前期比約89%増になり、会社は同期中に利益予想を3回上方修正した。日本経済新聞はAI普及を支える材料の「黒子」としての評価を伝え、株価は2025年に2倍超になったと報じている。
上昇を支えた柱
AIサーバー向けの低誘電樹脂材料と電池負極用バインダーが売上と利益を押し上げたこと。
柱が折れる兆しとして見るもの
電子・情報セグメントの四半期の売上と利益率、低誘電樹脂の増産投資(約100億円、2028年3月期以降稼働)の進み具合、データセンター投資の減速報道を確認する。
年表
- 2024年3月期決算。売上高631億円、営業利益21億円(前期は12億円)、純損益は赤字から黒字へ転換した。
- 2025年7月29日に2026年3月期の利益予想を上方修正し、株価はストップ高となった。
- 2025年10月30日に営業利益予想を68億円から82億円、純利益予想を37億円から45億円へ上方修正し、配当も20円増やした。
- 2026年3月期で3回目の利益予想の上方修正(日本経済新聞が報道)。
- 2026年3月期決算。売上高829億円、営業利益101億円。
- 2026年7月29日に4〜6月期決算を発表。営業利益は前年同期の約3倍の51億円で、2027年3月期の営業利益予想を110億円から125億円へ上方修正した。低誘電樹脂の増産に約100億円を投じる計画も示した。
- 8月12日に起点の10倍へ到達。
業績
| 期 | 売上高 | 営業利益 |
|---|---|---|
| 2023年3月期起点前の低迷期 | 651億円 | 11.9億円 |
| 2024年3月期純損益は黒字転換。営業利益は会社予想の40億円を下回った | 631億円 | 20.8億円 |
| 2025年3月期 | 733億円 | 53.5億円 |
| 2026年3月期期中に利益予想を3回上方修正 | 829億円 | 101.1億円 |
| 2027年3月期(会社予想)2026年7月29日の修正後 | 970億円 | 125億円 |
ピークのあと
ピークは2026年10月7日で、10月9日の株価は16,750円とピーク付近にある。ピーク後の変化は確認できなかった。
2倍に届いた時点のデータ
- 時価総額(概算)
- 313億円
- 起点から2倍まで
- 119営業日
- 起点から10倍まで
- 727営業日
| 値動きの条件 | 基準 | この銘柄 |
|---|---|---|
| 小型 | 時価総額が83億円未満 | — |
| 速い | 安値から2倍まで77営業日以内 | — |
| 急騰 | 直近20日の上昇率が51%超 | 当てはまる |
| 回転 | 浮動株回転(10日売買高÷浮動株数)が0.137以上 | 当てはまる |
4つの条件は、2倍に届いた銘柄のうち10倍まで行きやすかった値動きの特徴です。詳しくはこのサイトについて。
出典
- 日本経済新聞: 第一工業製薬、AI普及で上方修正3回
- 日本経済新聞: 一工薬の26年4〜6月期、純利益3.2倍 通期予想を上方修正
- 日本経済新聞: 第一工業製薬の純利益25%増に上振れ
- 日本経済新聞: 一工薬、通期の純利益予想を上方修正 37億円から45億円に
- 松井証券: 第一工業製薬 決算
- EDINET DB: 第一工業製薬 業績
- マネックス証券 銘柄スカウター: 第一工業製薬
型: 構造変化テーマ(需要の構造が変わり、それを受けた会社の利益が大きく伸びた)。副次の型: 業績転換。 背景の確からしさ: 中(出典の質と量から判断)。調査日: 2026年10月9日。 背景は報道・決算資料などを要約したもので、原文ではありません。