構造変化テーマ蓄電池
パワーエックス
2025年12月の上場後、系統用蓄電池の受注残が800億円超に積み上がり黒字化が見えたうえ、AIデータセンター向けの新事業や相次ぐ大型受注が重なって、上場初日の安値から約5カ月で株価が約10倍になった。
物語を読む起点からの最高倍率
10.5倍
2026年5月
- 10倍に到達
- 2026年5月
- 起点から到達まで
- 約4か月
値動き
2025年12月の1,430円から、2026年5月に14,990円。
起点から今日まで、スクロールで値動きをたどる
物語を読む- 起点(安値)
- 1,430円2025年12月
- 2倍
- 3,025円2026年2月・起点から約1か月
- 10倍
- 14,960円2026年5月・起点から約4か月
- 最高
- 14,990円2026年5月・10.5倍
- いま
- 2,024円2026年10月9日・4.3倍・最高から-59%・分割後の値
何が起きたか
起点の2025年12月19日は、岡山県玉野市に工場を持つ大型蓄電池(BESS)とEV充電器のメーカーが東証グロースに上場した日で、初値は公開価格を7.4%下回る1,130円だった。2025年12月期は売上高193億円(前期比3.1倍)と急成長したが、営業損失は6.8億円で赤字だった。2026年2月13日の決算で、2026年12月期の売上高を380億円、営業利益20億〜25億円の黒字化と予想し、受注残は801億円と公表した。同じ2月に、蓄電池を組み込んだコンテナ型データセンター「Mega Power DC」を発表し、AIデータセンター向け電力という成長テーマの受け皿としても見られるようになった。4月20日〜5月12日には合計約98億円の大型受注が相次いで公表され、5月8日にストップ高、5月11日に高値を付けた。業績が黒字化する前に、受注残と新テーマへの期待で株価が先行した面が大きいとみられる。
上昇を支えた柱
系統用蓄電池の大型受注が積み上がり(受注残800億円超)、2026年12月期の黒字化が見通せたこと。
柱が折れる兆しとして見るもの
営業黒字化が会社予想どおり下期に進むか(2026年上期は営業損失10.7億円)、受注残の売上計上の進み方、補助金や電力市場の制度変更、時価総額に対して高いPSR(売上高倍率)の水準を、四半期決算で確認する。
2倍のころに見えていたサイン
2倍到達(2026年2月16日)の3日前の2026年2月13日に、2025年12月期決算で売上高193億円(前期比3.1倍)、EBITDAがほぼ損益ゼロの1億円の赤字まで改善したことと、2026年12月期に営業黒字化する予想、受注残801億円が公表された。12月末には補助金の採択があり、2027年分の案件が大きく増えたと説明された。
年表
- 東証グロースに上場(12月19日)。初値は1,130円で公開価格を7.4%下回った。
- 2025年12月期決算(2月13日)で売上高193億円、2026年12月期の黒字化予想、受注残801億円を公表。コンテナ型データセンター「Mega Power DC」も発表し、IIJと共同検討を開始。
- 3月31日の大引け後に大型受注を発表(内容は未確認)。
- 4月20日〜5月12日にかけて、合計約98億円の大型受注が相次いで公表された(2027年売上計上予定)。
- 5月8日にストップ高で上場来高値を更新、5月11日に高値5,577円(分割調整後)。14日にAI GPU向け蓄電ラック「PowerX Energy Blade」を発表し、5月18日にピーク。
- 1株を3株とする株式分割(6月1日)。6月22日に海外市場向け大型蓄電システムの初受注を発表し急騰。
- 中間決算で通期の売上高予想を400億円に引き上げ。受注残は約784億円。
業績
| 期 | 売上高 | 営業利益 |
|---|---|---|
| 2024年12月期営業損益は2025年12月期の営業損失と、前期比42億円改善との記述から逆算した概算 | 61億円 | -48.5億円 |
| 2025年12月期BESS事業は売上170億円、セグメント利益38億円。EV充電事業は減収 | 193億円 | -6.8億円 |
| 2026年12月期上期(1〜6月)売上高は前年同期比48%増。営業損失は前年同期の15.6億円から縮小 | 68.9億円 | -10.7億円 |
| 2026年12月期(会社予想)営業利益は20億〜25億円の予想(8月時点で売上高予想を380億円から400億円に引き上げ) | 400億円 | — |
ピークのあと
ピーク(2026年5月18日)の後、6月1日に1株を3株とする株式分割を実施し、6月22日に海外市場向け大型蓄電システムの初受注を発表して急騰した。8月の2026年12月期中間決算では、売上高68.9億円(前年同期比48%増)、営業損失10.7億円で、通期の売上高予想を380億円から400億円に引き上げた。9月15日の株価は2,400円で、高値(5,577円)から約57%下落した。
2倍に届いた時点のデータ
- 時価総額(概算)
- 1,085億円
- 起点から2倍まで
- 36営業日
- 起点から10倍まで
- 90営業日
| 値動きの条件 | 基準 | この銘柄 |
|---|---|---|
| 小型 | 時価総額が83億円未満 | — |
| 速い | 安値から2倍まで77営業日以内 | 当てはまる |
| 急騰 | 直近20日の上昇率が51%超 | — |
| 回転 | 浮動株回転(10日売買高÷浮動株数)が0.137以上 | 当てはまる |
4つの条件は、2倍に届いた銘柄のうち10倍まで行きやすかった値動きの特徴です。詳しくはこのサイトについて。
出典
- ログミーFinance: パワーエックス 売上高193億円を達成し黒字化目前 量産型データセンター事業を発表
- 日本経済新聞: パワーエックスの25年12月期、売上高3倍の193億円 26年黒字見込む
- 株探: PowerXの初値は1130円、公開価格を7.4%下回る(2025-12-19)
- note(マネーチャット): PowerX 3ヶ月で株価6倍 受注残889億円
- 株探: パワーエックス 急騰、海外市場向け大型蓄電システムの初受注を発表(2026-06-22)
- インベストリーダーズ: パワーエックス(485A) 業績・受注・株価
型: 構造変化テーマ(需要の構造が変わり、それを受けた会社の利益が大きく伸びた)。副次の型: 業績転換、思惑・資本政策。 背景の確からしさ: 中(出典の質と量から判断)。調査日: 2026年10月9日。 背景は報道・決算資料などを要約したもので、原文ではありません。