市況循環コンテナ船運賃の高騰
日本郵船
コロナ禍の巣ごもり需要でコンテナ船運賃が跳ね上がり、利益が急拡大した海運大手の株価が、約22.3倍になった。その後も上がり、2026年9月には起点の約33倍になった。
物語を読む起点からの最高倍率
33.0倍
2026年9月
- 10倍に到達
- 2021年9月
- 起点から到達まで
- 約1年6か月
値動き
2020年3月の379円から、2026年9月に7,490円。10倍の判定に使う起点から5年以内の最高は22.3倍で、その後も上がりました。
起点から今日まで、スクロールで値動きをたどる
物語を読む- 起点(安値)
- 379円2020年3月
- 2倍
- 760円2020年11月・起点から約8か月
- 10倍
- 3,663円2021年9月・起点から約1年6か月
- 最高
- 7,490円2026年9月・33.0倍
- いま
- 7,358円2026年10月9日・33.0倍・最高から0%
何が起きたか
起点の2020年3月は、世界の株価がコロナ禍で急落した時期で、2020年3月期の営業利益は387億円にとどまっていた。2018年に日本郵船・商船三井・川崎汽船の3社が定期コンテナ船事業を統合してできた持分法適用会社ONEが、運賃の上昇で急速に利益を伸ばした。2020年9月には中間期の経常利益予想を120億円から440億円へ引き上げ、2021年3月期の経常利益は前期比約4.8倍の2,153億円になった。2021年7月にはコンテナ船運賃が想定以上に堅調として純利益予想を3,500億円(前期比2.5倍)に上方修正し、同年11月には通期の経常利益予想を42%引き上げて配当も100円増やした。2022年3月期の営業利益は2,689億円と前期の約3.8倍で、10倍には2021年9月に到達した。
上昇を支えた柱
コンテナ船運賃の高騰で、ONEを中心に利益が数倍に膨らみ、配当も増額されたこと。
柱が折れる兆しとして見るもの
コンテナ船運賃の指標と、ONEからの持分法利益が減り始めていないかを、四半期決算で確認する。
2倍のころに見えていたサイン
2倍に到達した2020年11月の直前、2020年9月に中間期の経常利益予想を120億円から440億円へ約3.7倍に引き上げており、コンテナ船事業の好調が会社予想の修正として公表されていた。
年表
- 株価の起点。2020年3月期の売上高は1兆6,683億円、営業利益は387億円。
- 2021年3月期中間期の経常利益予想を120億円から440億円へ上方修正。コンテナ船事業(ONE)の運賃改善が背景。
- 株価が起点の2倍に到達。
- 2021年3月期は経常利益が前期比約4.8倍の2,153億円で着地。
- コンテナ船の運賃・荷動きが想定以上に堅調として、純利益予想を3,500億円(前期比2.5倍)に上方修正。
- 株価が起点の10倍に到達。
- 通期の経常利益予想を42%上方修正し、配当も100円増額。
- 株価がピーク(起点の約22.3倍)を付ける。
業績
| 期 | 売上高 | 営業利益 |
|---|---|---|
| 2020年3月期 | 1.67兆円 | 387億円 |
| 2021年3月期経常利益は2,153億円 | 1.61兆円 | 715億円 |
| 2022年3月期経常利益は1兆32億円 | 2.28兆円 | 2,689億円 |
| 2023年3月期経常利益は1兆1,098億円 | 2.62兆円 | 2,963億円 |
| 2024年3月期経常利益は2,613億円 | 2.39兆円 | 1,747億円 |
ピークのあと
ピークは2024年10月。運賃は紅海情勢によるスエズ運河の迂回で2024年にも上昇したと分析されている。一方で業績は2022〜2023年3月期をピークに落ち着き、2026年3月期は売上高2兆4,236億円、営業利益1,386億円、経常利益2,111億円だった。2025年5月には配当性向40%の目安と年間配当下限200円という方針と、上限1,500億円の自社株買いが示されている。
2倍に届いた時点のデータ
- 時価総額(概算)
- 3,160億円
- 起点から2倍まで
- 168営業日
- 起点から10倍まで
- 371営業日
| 値動きの条件 | 基準 | この銘柄 |
|---|---|---|
| 小型 | 時価総額が83億円未満 | — |
| 速い | 安値から2倍まで77営業日以内 | — |
| 急騰 | 直近20日の上昇率が51%超 | — |
| 回転 | 浮動株回転(10日売買高÷浮動株数)が0.137以上 | 当てはまる |
4つの条件は、2倍に届いた銘柄のうち10倍まで行きやすかった値動きの特徴です。詳しくはこのサイトについて。
出典
- IRBANK: 日本郵船 売上高と営業利益の推移
- 日本経済新聞: 郵船の今期、純利益2.5倍に上方修正、コンテナ船が好調
- IRBANK: 日本郵船、中間の経常利益を266.67%上方修正(2020-09)
- 株探: 日本郵船、今期経常を42%上方修正・配当も100円増額(2021-11)
- kabu.bridge salon: 日本郵船の株価高騰の理由
型: 市況循環(製品や素材の価格が上がり、利益が急に膨らんだ)。副次の型: 業績転換。 背景の確からしさ: 高(出典の質と量から判断)。調査日: 2026年10月10日。 背景は報道・決算資料などを要約したもので、原文ではありません。