市況循環コンテナ運賃高・ONE

川崎汽船

9107東証プライム · 海運業

本業は赤字でも、持分法適用会社ONEのコンテナ船が運賃高で記録的な利益を出し、株価が約45倍になった。その後も上がり、2026年9月には起点の約62倍になった。

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起点からの最高倍率

61.8倍

2026年9月

10倍に到達
2021年9月
起点から到達まで
約1年5か月

値動き

2020年3月の81円から、2026年9月に3,497円。10倍の判定に使う起点から5年以内の最高は44.6倍で、その後も上がりました。

1倍2倍5倍10倍20倍50倍202120222023202420252026起点2倍10倍最高いま
1倍2倍5倍10倍50倍202120232025起点2倍10倍最高いま
縦軸は起点の株価を1とした倍率(配当込み・対数目盛り)。週ごとの終値。線に触れると、その週の当時の株価が出ます。

起点から今日まで、スクロールで値動きをたどる

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起点(安値)
81円2020年3月
2倍
164円2020年11月・起点から約7か月
10倍
812円2021年9月・起点から約1年5か月
最高
3,497円2026年9月・61.8倍
いま
3,376円2026年10月9日・60.8倍・最高から-2%

何が起きたか

起点の2020年3月は新型コロナ禍の安値で、川崎汽船は自動車船・ドライバルク船などを持つ海運会社だった。コンテナ船事業は日本郵船・商船三井との共同出資会社ONE(オーシャン・ネットワーク・エクスプレス)に統合されており、利益は持分法による投資利益として入る形だった。2021年3月期は営業損益が約213億円の赤字だったが、ONEの好調で経常利益は895億円となり、2022年3月期には経常利益が6,575億円(前期の7.3倍)へ膨らんだ。2021年4〜6月期の経常利益が884億円、PERが1.4倍と報じられたころに株価は10倍に届いた(2021年9月)。市場は、コンテナ運賃の高騰による利益水準の切り上がりと株主還元の拡大を織り込んだとみられる。ピークは2024年7月で、紅海・スエズ運河を避ける迂回で運賃が上がった時期と重なる。

上昇を支えた柱

ONEのコンテナ船事業が生む持分法投資利益が、本業の営業利益を桁違いに上回ったこと。

柱が折れる兆しとして見るもの

上海発コンテナ運賃指数(SCFI)の水準とONEの四半期利益、紅海迂回の解消に伴う運賃の下落、会社が示す株主還元方針の変更を見る。

2倍のころに見えていたサイン

2倍到達(2020年11月)の後になるが、2021年2月には4〜12月期の経常利益が429億円と報じられ、3月31日には通期の経常利益予想が500億円から750億円へ引き上げられた。利益の源泉はONEの持分法投資利益だった。

年表

  1. 株価の起点となる安値。コンテナ船はONEへ統合済みで、川崎汽船の利益は持分法投資利益として計上される形だった。
  2. 2021年3月期の4〜12月期の経常利益が429億円と報じられた。ONEの好業績が押し上げたとみられる。
  3. 3月31日に2021年3月期の連結経常利益予想を500億円から750億円へ引き上げ。コンテナ船の旺盛な貨物需要が理由とされた。実績は895億円。
  4. 2021年4〜6月期の経常利益が884億円となり、直前の四半期を約9割上回って過去最高となり、PERは1.4倍と報じられた。
  5. 2022年3月期決算を発表。経常利益6,575億円(7.3倍)、うちONEからの持分法投資利益が6,354億円。2023年3月期は経常利益4,700億円を見込んだ。
  6. 7月4日に上場来高値2,796円。紅海・スエズ運河を通れず喜望峰経由の輸送が続き、スポット運賃が上がっていた時期にあたる。
  7. 7月24日に2027年3月期の業績予想の上方修正が開示された。コンテナ船好調が理由とされている。

業績

期売上高営業利益
2021年3月期経常利益は895億円。営業赤字をONEの持分法投資利益が埋めた6,254.9億円-212.9億円
2022年3月期経常利益は6,575億円(7.3倍)。持分法投資利益6,410億円のうちONE分が6,354億円7,570億円176.6億円
2023年3月期経常利益は6,908億円9,426.1億円788.6億円
2025年3月期経常利益は3,081億円1.05兆円1,028.6億円
2026年3月期経常利益は1,091億円。売上・利益の数字は松井証券の決算推移による1.02兆円841.6億円

ピークのあと

ピーク後の2025年3月期は売上高1兆479億円、営業利益1,029億円、経常利益3,081億円だった。2026年3月期は売上高1兆184億円、営業利益842億円、経常利益1,091億円で、経常利益は大きく減った。2026年7月24日には2027年3月期の業績予想の上方修正が開示され、見出しではコンテナ船好調が理由とされている。ピーク後の株価の水準は今回確認していない。

2倍に届いた時点のデータ

時価総額(概算)
1,000億円
起点から2倍まで
154営業日
起点から10倍まで
364営業日
値動きの条件基準この銘柄
小型時価総額が83億円未満—
速い安値から2倍まで77営業日以内—
急騰直近20日の上昇率が51%超—
回転浮動株回転(10日売買高÷浮動株数)が0.137以上当てはまる

4つの条件は、2倍に届いた銘柄のうち10倍まで行きやすかった値動きの特徴です。詳しくはこのサイトについて。

出典

  1. 株探: 川崎汽船 2021年4〜6月期の上振れ(2021-08-09)
  2. LOGI-TODAY: 川崎汽船、海コンやドライバルク好調で大幅増益に(2022-05-09)
  3. LOGI-TODAY: 川崎汽船、ONE好調で経常利益429億円(2021-02-03)
  4. 松井証券: 川崎汽船 決算推移
  5. 業界ダイジェスト: 川崎汽船 27年3月期業績予想を上方修正(2026-07-24)

型: 市況循環(製品や素材の価格が上がり、利益が急に膨らんだ)。副次の型: 業績転換。 背景の確からしさ: 中(出典の質と量から判断)。調査日: 2026年10月10日。 背景は報道・決算資料などを要約したもので、原文ではありません。